![石原慎太郎氏にムチ打つ「社民党副党首」と「大学教授」に欠けていること [きつねうどん★]->画像>7枚](https://www.dailyshincho.com/wp-content/uploads/2022/02/2202042043_1-714x1071.jpg)
山口二郎氏
他界直後の批判ツイートは倫理的に許されるか──こんな議論が、ネットを中心に起きている。2月1日、石原慎太郎氏が89歳で死去すると、社民党の副党首や大学教授が過去の発言などを糾弾する投稿を行った。
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その日の午後、社民党副党首の大椿裕子氏(48)が、石原氏の死去を報じたNHKの報道を引用した上で、次のようにツイートした。
《今後、追悼番組が放送されるだろうが、称賛で終わるのではなく、彼が撒き散らしたレイシズム、性差別、障害者差別等についても、なかったことにしないでもらいたい。》
これに編集者の箕輪厚介氏(36)が反応し、《何様だこいつ》と投稿。更に、箕輪氏のツイートを実業家の堀江貴文氏(49)が引用し、大椿氏を以下のように批判した。
《政治的に思想が異なる人が亡くなっても、亡くなった時くらい素直に追悼してやれ、って思うけど左翼の人は追い詰めるのが普通みたい。江副浩正さんが亡くなった時の朝日新聞の社説を思い出す。リクルート事件を暴いた自慢に終始してて引いた。》
ちなみに、堀江氏は《社説》と記しているが、2013年2月10日の朝日新聞朝刊に掲載された「天声人語」を勘違いしたようだ。
その天声人語だが、改めてチェックすると、堀江氏が《自慢に終始》と指摘するほどスクープ自慢に文字数を割いているわけではない。ただ、《手前味噌ではあるが、調査報道の金字塔と讃えてもお叱りは受けまい》という自画自賛の一文は、「鼻につく」という人もいただろう。
謝罪しない大椿氏
本題に戻ると、箕輪氏や堀江氏の指摘を受け、かなりの批判が殺到した。それでも大椿氏は自説を曲げない。
批判の中には、確かに酷い内容のものも少なくない。とはいえ、大椿氏の連続投稿に首を傾げる有権者もかなりの数にのぼるはずだ。連投された大椿氏の反論を全て紹介することはできないので、1つだけ引用しておく。
《「お前、それでも人間か」と言われている私ですが、人間だからこそ、「三国人が凶悪犯罪を繰り返してる」「ALSは業病」「障害者に人格はあるのかね」などという政治家の差別発言をスルーしたり、なかったことにしたり、引き継いだりしないために、振り返って検証することが大切だと考えています。》
大椿氏は社民党の副党首だが、2019年の参院選(全国比例)と2021年の衆院選(大阪9区・比例近畿ブロック重複)ではいずれも落選し、国会議員ではない。今夏の参院選にも全国比例区で出馬するという。
更に、法政大学法学部教授の山口二郎氏(63)も、同じように石原氏を痛烈に批判するツイートを投稿した。
《石原慎太郎の訃報を聞いて、改めて、彼が女性や外国人など多くの人々を侮辱し、傷つけたことを腹立たしく思う。日本で公然とヘイトスピーチをまき散らしてよいと差別主義者たちを安心させたところに、彼の大罪がある。》
3人の激しい論戦
この投稿には自民党衆議院議員の長島昭久氏(59)が注目し、反論した。
《これは亡くなられた方に対する史上最低のコメントだ。/こういうのこそヘイトスピーチと言うのではないか。》
長島氏のツイートには、続けて共産党の委員長・志位和夫氏(67)を評価する一文が書かれていたのだが、これは後に詳述させていただく。
これに元新潟県知事で衆議院議員の米山隆一氏(54)が反論した。政治家とは《むしろ死亡した後こそ、全批判を受け取るべき》存在であると主張。《賛美したい人は賛美したらいいですが、批判したい人は鋭く批判したらいい》と指摘した。
山口氏は《長島昭久という政治家は、無節操だけでなく、無知のようだ》と揶揄。《ヘイトスピーチを垂れ流した石原慎太郎への私の批判がヘイトスピーチとは聞いてあきれる》とツイートした。
長島氏は山口氏の反論に対しては黙殺。米山氏に対しては《亡くなられた当日に、哀悼の言葉もなく悪罵を投げつける行為は常軌を逸しておりませんか》と疑問を呈した。