慶應義塾大学
1975年以来、公認会計士試験でトップを独走する会計士養成の名門校。
経済学部、商学部ともに福沢翁以来の理財学部の流れを汲み慶應義塾を象徴する学部。
会計士の資格を取りながら一般企業に就職するものが多いのが特徴的。
合格者内訳は経済学部が50%、商学部が35%、その他の学部が15%。
公認会計士三田会の組織力は魅力だが、卒業後の活躍ぶりは何故か今ひとつ。
しかし団塊以降の世代の厚みは際立っているので今後の勢力伸張に期待したい。
一橋大・神戸大と同様、会計士は学部在学中に合格するものであり、受験生向け大学院は不要という姿勢。
中央大学
公認会計士監査制度の創設から七十年代まで約20年間にわたり合格者数一位だった名門。
四大監査法人のうち二法人の代表や、公認会計士協会長もここの出身と現在業界の中枢を制している。
その後長い低迷期にあったため、三、四十代が早慶に比して貧弱な谷間世代となっているのが弱点。
大学内での勉強のみで合格できる支援体制を整えたのが、近年の急回復の理由とみられる。
学部在学中合格者が多いのが特徴で、合格者に占める割合は例年30%以上と突出している。
早慶と異なり商学部からの合格者が多いので、経済学部生等の合格者を増やすことが課題。
早稲田大学
商学部は会計学界の重鎮を多く教授として抱える名門。
我が国の会計理論研究のメッカだが、その環境を活かさず無為に過ごす学生が多いのが難点。
合格者の多くが政経学部出身で、商学部生のレベルの低さも慶應との差の原因と考えられる。
政経学部・商学部ともこの数年で定員を削減し、それ以上に一般入試枠を削減している。
また大学の支援は授業以外ほとんど期待できないので資格予備校が必須となる。
ずるずると後退しないか気掛かりだが、会計大学院が切り札となりそう。