数カ月で死ぬことが多い発生異常の個体だが、飼育下で2度越冬し、704日生きた。
渡部晃平学芸員(31)は「国内最長の生存記録ではないか」と話している。
「金ちゃん」はトノサマガエルの幼生とみられ、2015年6月12日、渡部学芸員が昆虫館近くの水田で見つけた。
発生異常のため体色は金色、体長約6センチで成長が止まった。
細い後ろ足は生えたが、前足は生えなかった。
館内で展示し、アカムシや水草などを餌に与えて飼育してきたが、5月初旬から餌を食べなくなり衰弱したという。
渡部学芸員によると、発生異常のオタマジャクシは多くが1、2カ月で死ぬ。
泳ぎ回って体力を消耗しないよう小さな水槽で飼い、小まめに餌を与えたのが奏功したと推測。
「長生きしてくれてよかったが、もっと生かしてあげたかった」と話した。
両生類に詳しい広島大両生類研究センターの三浦郁夫准教授は
「世界的にも2度の越冬はとてもまれで、私の知る限り最長寿のオタマジャクシ。
温度管理や給餌など飼育の努力が生き延びた要因だと思う」と分析した。
金ちゃんは標本として保管してあり、研究機関に提供を検討する。
写真:金色のオタマジャクシ「金ちゃん」
![【石川】金ちゃん 大往生704日 県ふれあい昆虫館の金色オタマジャクシ 白山市[06/01]©2ch.net ->画像>2枚](http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170601/images/PK2017053102100216_size0.jpg)
以下ソース:中日新聞 2017年6月1日
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170601/CK2017060102000049.html