https://www.sponichi.co.jp/society/news/2021/08/29/kiji/20210828s00042000728000c.html
[ 2021年8月29日 05:30 ]
自民党石破派のパーティーで発言する石破茂元幹事長
Photo By 共同
菅義偉首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選(9月17日告示、29日投開票)への立候補を見送る考えを示唆していた石破茂元幹事長が28日、臨時国会を政府が召集するかどうかを見極めた上で、出馬への対応を判断する考えを示した。与党は週明けにも野党に回答する方向。それを受けて石破派議員らと協議する。
石破氏は地元の鳥取県倉吉市で開かれた支援者との会合で、早期の臨時国会召集を要請。開かれない場合は「心ある議員の方々と相談し、自分はどうすべきかという判断をしないといけない。うそやまやかしのない政治をやる」と強調した。
27日には鳥取市で記者団に「ここ数日“(総裁選に)お前が出ないでどうするんだ”という声を物凄く頂いている」と発言。「現時点で全くの白紙だ。出るとも出ないとも決めていない」と語っていた。
立候補には推薦人20人が必要。17人の石破派だけでは確保できないが、選挙で自民党の負けが続き「菅首相では総選挙を戦えない」との声が広がる中、他派や無派閥の議員の援軍を得て見通しが立った可能性もある。
今総裁選は昨秋見送った党員・党友投票も入れたフルスペックで実施。石破氏はこれまで「責任政党たる自民党が機能停止に近い状態を起こす」として、総裁選実施に否定的な主張を展開。新型コロナウイルス対策を議論する臨時国会を優先すべきだとしていた。
石破氏は総裁選にこれまで4度立候補。最大のハードルは、党内にあって政権批判が過ぎて伸びない国会議員票。派内慎重論を押し切って挑んだ昨秋は首相288票、岸田文雄前政調会長79票に対して、わずか6・6%の26票で最下位に沈んだ。派閥会長辞任に至るなどし、石破派退潮に拍車を掛けた。
しかし、今回はフルスペックで、議員票と党員・党友票は同数で383票。各種の「首相にふさわしい人」調査で上位常連の石破氏。立候補すれば菅批判票の多くをかっさらうことができるとの、そろばん勘定がはたらいているようだ。5人が乱立した2012年総裁選では地方票の半数以上を得た実績がある。同じく菅批判票を当て込んでいる岸田氏にとっては邪魔な存在だ。しかし、議員票の上積みもなければ当選は難しく、党内の石破アレルギーを払しょくできるかが焦点になりそうだ。
≪岸田氏地元で支援要請 安倍前首相と近く会談≫岸田氏はこの日、広島市内のホテルで党広島県連の会合に出席し、出馬を決意した経緯を報告した。続いて地元の財界関係者らとも会合を開き、支援を要請した。出席者からは「国民の政治への信頼が失われている。リーダーシップを発揮してほしい」などと激励する声が相次いだ。岸田氏は記者団に「総裁選で訴える政策をブラッシュアップし、国民に届ける努力を続けていきたい」と強調。安倍晋三前首相と近く会談し、出馬への理解を求める意向も示した。
[ 2021年8月29日 05:30 ]
![石破氏 総裁選出馬も、見送り姿勢から一転…菅首相批判票受け皿に色気? [ひよこ★]->画像>1枚](https://www.sponichi.co.jp/society/news/2021/08/29/jpeg/20210829s00042000003000p_thum.jpg)
自民党石破派のパーティーで発言する石破茂元幹事長
Photo By 共同
菅義偉首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選(9月17日告示、29日投開票)への立候補を見送る考えを示唆していた石破茂元幹事長が28日、臨時国会を政府が召集するかどうかを見極めた上で、出馬への対応を判断する考えを示した。与党は週明けにも野党に回答する方向。それを受けて石破派議員らと協議する。
石破氏は地元の鳥取県倉吉市で開かれた支援者との会合で、早期の臨時国会召集を要請。開かれない場合は「心ある議員の方々と相談し、自分はどうすべきかという判断をしないといけない。うそやまやかしのない政治をやる」と強調した。
27日には鳥取市で記者団に「ここ数日“(総裁選に)お前が出ないでどうするんだ”という声を物凄く頂いている」と発言。「現時点で全くの白紙だ。出るとも出ないとも決めていない」と語っていた。
立候補には推薦人20人が必要。17人の石破派だけでは確保できないが、選挙で自民党の負けが続き「菅首相では総選挙を戦えない」との声が広がる中、他派や無派閥の議員の援軍を得て見通しが立った可能性もある。
今総裁選は昨秋見送った党員・党友投票も入れたフルスペックで実施。石破氏はこれまで「責任政党たる自民党が機能停止に近い状態を起こす」として、総裁選実施に否定的な主張を展開。新型コロナウイルス対策を議論する臨時国会を優先すべきだとしていた。
石破氏は総裁選にこれまで4度立候補。最大のハードルは、党内にあって政権批判が過ぎて伸びない国会議員票。派内慎重論を押し切って挑んだ昨秋は首相288票、岸田文雄前政調会長79票に対して、わずか6・6%の26票で最下位に沈んだ。派閥会長辞任に至るなどし、石破派退潮に拍車を掛けた。
しかし、今回はフルスペックで、議員票と党員・党友票は同数で383票。各種の「首相にふさわしい人」調査で上位常連の石破氏。立候補すれば菅批判票の多くをかっさらうことができるとの、そろばん勘定がはたらいているようだ。5人が乱立した2012年総裁選では地方票の半数以上を得た実績がある。同じく菅批判票を当て込んでいる岸田氏にとっては邪魔な存在だ。しかし、議員票の上積みもなければ当選は難しく、党内の石破アレルギーを払しょくできるかが焦点になりそうだ。
≪岸田氏地元で支援要請 安倍前首相と近く会談≫岸田氏はこの日、広島市内のホテルで党広島県連の会合に出席し、出馬を決意した経緯を報告した。続いて地元の財界関係者らとも会合を開き、支援を要請した。出席者からは「国民の政治への信頼が失われている。リーダーシップを発揮してほしい」などと激励する声が相次いだ。岸田氏は記者団に「総裁選で訴える政策をブラッシュアップし、国民に届ける努力を続けていきたい」と強調。安倍晋三前首相と近く会談し、出馬への理解を求める意向も示した。