>>134 結論から言えば、中国に対する執権層の態度が、両国の経済の運命と国の命運を分ける重要な鍵として作用しているのだ。
台湾と韓国はGDPと総輸出に占める中国の割合が、それぞれ世界1位と2位であり、経済面での中国依存度が高い国なのだ。
■中国と堂々と渡り合う台湾vs中国を格上のように敬う韓国
しかし最近4年間は、両国の対応は対照的だった。新型コロナウイルスへの対応を見てもそうだ。
台湾は世界で最初に中国からの入国と往来を全面的に遮断し、強力な「中国防火壁」を立てた。
反対に韓国は、中国との経済協力や経済面での衝撃を理由に、これまで全面的な遮断措置を取らずにいる。
それぞれの結果は既にご存じの通りだ。
台湾で今年1月22日に初めて新型コロナの感染者が確認されて以降、これまで(12月30日午後9時39分現在)の累積感染者数は797人、死亡者数は計7人で、韓国で最近確認されている1日の新規感染者数よりずっと少ない。
同じ期間の韓国の累積感染者数(5万9773人)と死亡者数(879人)は、台湾と比べてそれぞれ75倍、126倍多い。
台湾の人口が韓国の約半数だという点を考えても「K防疫」の完敗だ。
(中略)
2017年末に文在寅大統領が3泊4日で訪中した際、中国の指導部との食事はわずか2回で、残り6回の食事を「ぼっち飯」で済ませるなど、
中国をまるで「上国」(かつて小国から朝貢を受けた大国)のように敬っている。
さらに、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備への報復措置から丸3年が過ぎた今でも、報復を解除するという発言を引き出せずにいる。
流血の天安門事件(1989年6月)から31年を迎えた今年、世界中で、事件以来最も熱い反中の波が野原を燃やす炎のように広がった。
米国に近い日本・オーストラリア・カナダはもちろん、中国に友好的だったEU、インド、東南アジアの国々まで「中国の幻想」から目覚め、中国に背を向けた。
来月発足予定の米次期政権も、中国に高強度の圧力をかける方針を重ねて表明している。
2021年も文在寅政権が中国への幻想にとらわれ、中国の顔色を伺うような態度を取り続けるのなら、経済が悪化して台湾との差が開くばかりか、国運の衰退を招くだろう。